10年ぶり
色々な思いや様々な事情があって約18年前にこの治療室を始めた私がいます。
どちら様においても同様でしょうが、思いもしない多種多様なことが起こってくるものです。
まったく予期しないことも出てくるし我慢に耐えないこともあったように思います。
治療技術も大きく変わっています。
その日その日をベストな思いで過ぎてきたように思います。
そんな中で、次来たらこうしようああしようと思っていても、突然来室してこない方もおります。
一期一会とはいいますが、実感としてそう思います。
今現在は患者さんも増えてきているので予約制を取っています。
そんなある日の午前中に、突然来室して来た方がおりました。
乗り継ぎ時間を含め23時間掛かって成田空港に到着後三軒茶屋駅にふらりと降りてしまったんだそうです。
町をふらふらと歩いてるうちに当室へと足が向いてしまったんだそうです。
10年ぶりでした、もともとは患者さんと治療家との関係ですから、そうした関係がいつ消えようとかまわない人間関係かと思います。
日本に着いたらあんたの顔が見たくなっちゃったよと言われてしまいました。
この仕事をしていると、いいんだか悪いんだかが訳わからなくなってしまうことがよくあります。
たぶん同業者はみんなそうなのかもしれません。
10年以上も縁のない人が突然来てくださったことが嬉しく思ったひとときでした。